SPECIAL
特集
- 掲載:2026年07月02日 更新:2026年07月03日
遠藤慧氏 個展「“MEASURE” in Kyoto 空間を解剖するー実測スケッチの世界」開催中 遠藤 慧(一級建築士/カラーデザイナー )
建築物のみならず家具や花瓶などの小物、食べ物にいたるまで、さまざまなものを測って描いた「実測スケッチ」を制作する遠藤慧による個展「“MEASURE” in Kyoto 空間を解剖するー実測スケッチの世界」が開催中です。その場を構成する要素を丹念に拾い上げ、建築的な視点から空間を捉え直す遠藤の作品をぜひご堪能ください。
本展は、2025年3月に東京のCREATIVE HUB UENO“es”で開催された展示内容を再構成したものです。
本展は、2025年3月に東京のCREATIVE HUB UENO“es”で開催された展示内容を再構成したものです。
Artist Statement
実測スケッチは、建築空間を体験しその設計を身体的に会得するために、古くから建築家たちが試みてきた手法である。巻き尺を使って一つひとつの寸法を確かめることは、建築を理解し、寸法感覚を養うのに有効な方法だった。しかし現代においては、十数秒もあればスマホで3Dスキャンや大量の高解像度写真が手に入る。その簡単さゆえに、「その場で空間を実感する」という体験は希薄になっているように思う。
描こうとすることで初めて、実は何も観ていなかったことに気付く。何を主体に描くか、どの構図で描くか、どの縮尺で描くか──すべてを選び取らなければ、一本の線を引き始めることすら難しい。その難しさこそが、空間にじっくり向き合うために残された、数少ない手段の一つだと考えている。
設計者としては、建築、内装、家具といったレイヤーに分けて、別々の図面で考えてしまいがちである(そうする必要がある)。しかし本来空間の体験とは、その場で感じられる総体的なものではないか。そこで食べた食事や、その場に至るまでの道のりさえもが、空間の感じ方を決定付けているのはないか。スケッチを通じて私は、これらすべての要素を横断的に記録し、空間の質を捉えることを試みている。
描こうとすることで初めて、実は何も観ていなかったことに気付く。何を主体に描くか、どの構図で描くか、どの縮尺で描くか──すべてを選び取らなければ、一本の線を引き始めることすら難しい。その難しさこそが、空間にじっくり向き合うために残された、数少ない手段の一つだと考えている。
設計者としては、建築、内装、家具といったレイヤーに分けて、別々の図面で考えてしまいがちである(そうする必要がある)。しかし本来空間の体験とは、その場で感じられる総体的なものではないか。そこで食べた食事や、その場に至るまでの道のりさえもが、空間の感じ方を決定付けているのはないか。スケッチを通じて私は、これらすべての要素を横断的に記録し、空間の質を捉えることを試みている。
開催概要
日時
2026年6月6日(土)~7月5日(日)
会場
NEUTRAL horikawa (営業時間:10:00-19:00)
参加費
無料
詳細・申込
遠藤慧氏より、コメントを頂戴しました。
建築士・カラーデザイナーとして環境色彩デザインに携わる傍ら、ホテルや建築、インテリア、そこで過ごす時間や食べものまで、空間をかたちづくるものごとを実測し、水彩スケッチで記録しています。
今回の「MEASURE in Kyoto」は、昨年春に東京で開催した個展「MEASURE」の巡回展です。会場となる堀川新文化ビルヂングの空間を実測し、作品の見え方や動線に合わせて展示構成を新たに組み直しました。ホテルからケーキまで様々にスケールを横断して描いた作品たちに加え、実際の野帳(スケッチブック)の原稿も展示しています。新作もご覧いただけますので、ぜひ会場でお楽しみください。
また今回は、作品販売やステッカーなどのグッズもご用意しています。建築やデザインが好きな方はもちろん、普段あまり建築に触れる機会のない方にも、身の回りの空間を観察する楽しさを感じていただけたら嬉しく思います。
遠藤慧氏の過去のインタビューはこちらでご覧いただけます。
a

実測水彩スケッチで魅せる星野リゾートの「OMO5東京大塚」。書籍化された『東京ホテル図鑑』の誕生秘話
「実測水彩スケッチ」という手法でホテルの魅力を凝縮した書籍『東京ホテル図鑑』。著者の遠藤慧さんに出版の経緯やスケッチという手法について伺いました。

