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掲載:2020年07月03日 更新:2021年12月27日

水栓・水回りをアンティーク調にリフォームして、タイムレスな空間を作ってみよう

インテリアに細部までこだわり、トイレや手洗い場などの水回りもアンティーク調に美しく仕上げているレストランやカフェなどを利用したことがあるかもしれません。 そのような目を奪う魅力的な空間をぜひ自宅にも作りたいと思われるなら、水回りのアンティーク調リフォームにトライしてみるのはいかがでしょうか。 この記事では、

・近代水道の歴史と、アンティークにまつわる知識
・水回りをアンティーク調にリフォームする際の注意点
・水栓をリフォームするなら併せて考えたい水栓ボウル

などをご紹介します。

水回りにアンティーク調のデザインが似合う理由は歴史にあり?

水道は私たちの暮らしの中に当たり前のように存在する物ですが、水道というものの歴史は非常に古く、約2300年前のローマ帝国時代にまでさかのぼりますが、現在のような各家庭への上水道の供給が始まったのは歴史の中では比較的最近の出来事です。
ローマ水道

日本における近代水道の歴史は横浜から始まります。 18世紀後半には横浜に水道会社が設立されており、港湾都市である横浜に停泊する船舶への水の供給が行われるようになっていました。 当時の水道に使用されていたのは木製の樋(とい)で、木が腐敗して水漏れや雑菌の侵入などといったトラブルが発生することもあり、水道水の質には様々な問題がありました。
そこで、当時神奈川県に住んでいたイギリス陸軍の軍人ヘンリー・S・パーマーの発案でイギリスから取り寄せた鋼製の水道管や水栓などを使った上水道が作られ、これが日本における近代水道の始まりになりました。
この日本初の近代水道は1887年(明治20年)に完成し、現在でも「獅子頭供用栓」として横浜市内に残っています。
獅子頭供用栓

ヨーロッパでは、日本で近代水道施設が利用されるようになるしばらく前から、水道設備に揚水ポンプや浄水施設などが使われるなど近代的な形に発展していたようです。
このように、近代水道のルーツはヨーロッパにあることから、水回りの設備にはクラシックなヨーロッパを思わせるアンティーク調のデザインが似合うのかもしれません。

アンティーク調リフォームのための覚えておきたいキーワード

水回りをアンティーク調にリフォームしたいなら、下記のようなキーワードの意味を理解しておくと良いでしょう。

アンティーク

本来アンティーク(antique)とは「古風な」とか「骨董品」などの意味がある言葉で、厳密には製造されてから100年以上の時間が経過しているプロダクトを指します。 インテリア関連でもよく使われる言葉ですが、実際に100年以上前の家具や道具が実際に使用されることはまれで、本来のアンティークを模した「アンティーク調」の家具や道具が使用されていることがほとんどです。

ブロカント

ブロカント(brocante)とは「古道具」「中古品」「ノミの市」などを意味するフランス語です。 上記の「アンティーク」とほとんど同じ意味で使われていますが、100年も経過していないものの味わい深いヨーロッパ文化圏の古道具全般を指して使われています。
日本でブロカントを取り扱う専門業者や個人商店などは、わざわざヨーロッパまで買い出しに行って仕入れている所も多く、ブロカントとして販売されている製品は蛇口などの水回り品やキッチン用品、照明器具など多岐にわたり、現在でも実用に耐えるブロカントも多く出回っています。
もちろん「ブロカント風」にデザインされているだけの新しいプロダクトもあります。

真鍮(しんちゅう)

銅と亜鉛による合金を真鍮(「黄銅(こうどう)」または「ブラス」とも呼ばれる)といいます。 真鍮の一般的な配合は銅の割合が60〜70%、亜鉛の割合が30〜40%のものが多く、銅の比率が多いほど黄金色に近く、亜鉛の比率が多ければ色は薄くなります。
日本では五円硬貨にも使用されている身近な金属で、アンティー調の水道器具(蛇口や水道管)には、非常によく使用されています。 真鍮製品は「レトロ」「アンティーク」「クラシック」という言葉がよく似合う、古き良き時代を想起させるものが多く存在します。
また、きちんと手入れをしておけば時間の経過とともに風合いに深みが増していくというのも、真鍮製品が広く愛されている理由の一つかもしれません。

クロスハンドル/シングルレバー

水栓の吐水・止水を調整するパーツのことを「ハンドル」といいます。 現代、水栓のハンドルにはさまざまなタイプがありますが、時代を感じさせるアンティークな水栓では、

・クロスハンドル … 上から見ると「×」の形状になったハンドル
・シングルレバー … 一本のレバーだけで吐水・止水を調整するハンドル

という2つのタイプが特に人気があります。

水回りをアンティーク調にリフォームする際の注意点  

どんなリフォームをおこなう際にも、その最初の仕上がりだけでなく維持管理について十分考えておく必要があります。 水回りのリフォームを計画する際には下記のようなポイントにも注意しておきましょう。

通常の使用の範囲内で問題が生じないか

ヨーロッパなどで買い付けられた本物のブロカントや、デザイン製の高い輸入品などの水栓を水回りに使用すると、かなり本物志向の趣のある空間に仕上げることができます。
とはいえ、古道具の水栓を水漏れの無いように施工するのはかなり難易度が高いですし、輸入製品は日本の上水道の水圧や水質とは使用環境を想定して作られていないものも多く、使用していく中で不具合が生じることもあります。

水栓メーカー選びはメンテナンスのことも考えておくのがベスト

水回りのリフォームを行う際には、水漏れなどのトラブルが発生した時のことも考えておきましょう。 特に海外メーカーの製品を使用したい場合には、

・日本国内向けに設計・販売されている商品か
・保証期間はあるか
・修理屋パーツ交換が必要になった時、販売代理店が対応してくれるか

などをチェックしておきましょう。

水栓は国産、または日本国内での使用を想定して製造しているメーカーの製品であれば、トラブルが発生する確率は下がりますし、いざ修理が必要になった時にも対処は簡単になります。

水栓だけでなく、洗面ボウルにもこだわりを  

水栓と合わせて洗面ボウルにもこだわれば、水回りはより魅力的な空間になります。 洗面ボウルのタイプと素材には下記のようなものがあります。

洗面ボウルのタイプ

洗面ボウルは主に「埋め込み型」と「据え置き型」に分類されます。 据え置き型の洗面ボウルであればDIYでも簡単に設置することができます。 また、水回り一式がセットになっている「カウンターユニット」、海外のレトロなホテルを彷彿とさせる、洗面ボウルと脚部が一体になった「ぺデスタル」などの選択肢もあります。

洗面ボウルの素材

現在、建材としての洗面ボウルには、最もメジャーな陶器という素材以外にも、

・大理石
・強化ガラス
・モザイクタイル
・信楽焼
・琉球ガラス

など様々な種類のものが揃っており、使用されている素材によって雰囲気は大きく異なります。
クラシック調の雰囲気には合わなさそうに思えるものでも、組み合わせの妙で新たなスタイルが生まれることもあります。
固定観念にとらわれず、様々な組み合わせを検討してみましょう。

まとめ

水回りは家の中のその他の場所に比べて、広範な工事を必要としないため、比較的手軽にリフォームすることのできるスペースですし、水道法に基づいたルールを守れば、DIYでリフォームすることも可能です。
近代水道のロマンあふれる歴史に想いを馳せながら、水回りのタイムレスなアンティーク調のリフォームにトライしてみるのはいかがでしょうか。


著者(澤田 秀幸)プロフィール

CAD利用技術者1級、CADアドミニストレーター
住宅メーカの下請けとして木造大工作業を担当。
注文家具の製造と設置。製図補助を担当。
国内最大手インテリアメーカーの店舗で接客・販売を担当。







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