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- 掲載:2025年12月03日 更新:2025年12月03日
建築家永山祐子氏「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2026」受賞!過去の取材で語られた「循環型建築」の原点とマテリアルへの情熱 有限会社永山祐子建築設計 永山祐子(建築家)
この度、有限会社永山祐子建築設計の永山祐子氏が、「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2026」の大賞を受賞されました。ドバイ万博の資材を大阪・関西万博でリユースするという『循環型建築』の画期的な実現が、持続可能な社会を牽引する実績として高く評価された形です。
当媒体「すまいりんぐ」では、以前、永山氏にそのマテリアルへのこだわりやサスティナブルへの取り組みについて詳しく取材させていただきました。
今回の大賞受賞は、永山氏が過去の取材で語られた『愛着を持って、長く大切にされる建物を作れば、一番のサスティナブルだ』という哲学 が、社会的なインパクトとして花開いた証と言えるでしょう。当時の記事を再構成し、永山氏の哲学と受賞理由の深いつながりをご紹介します。
当媒体「すまいりんぐ」では、以前、永山氏にそのマテリアルへのこだわりやサスティナブルへの取り組みについて詳しく取材させていただきました。
今回の大賞受賞は、永山氏が過去の取材で語られた『愛着を持って、長く大切にされる建物を作れば、一番のサスティナブルだ』という哲学 が、社会的なインパクトとして花開いた証と言えるでしょう。当時の記事を再構成し、永山氏の哲学と受賞理由の深いつながりをご紹介します。
愛着こそが「一番のサスティナブル」
今回の「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2026」大賞の決め手となった「循環型建築」の実現は永山氏が長年にわたり追求してきた独自の建築哲学と深く結びついています。
「すまいりんぐ」が以前実施した取材の中で、永山氏は建築におけるサスティナブルの定義について問われ、明確な答えを述べられています。
永山氏は、「建築におけるサスティナブルとは何ですか」という問いに対し、
「やはり愛着を持って、長く大切にされる建物を作れば、すぐに壊されることがなく、一番のサスティナブルだと思っているのです」
と力説しました。 永山氏は、リユースや再利用に余計なパワーをかけるよりも、そのままキープして大事に使ってもらうことこそ一番のサスティナブルであると考え、そのためには、素材の経年変化が美しいと思えるような、味や趣として捉えられるような素材を使うことが重要であると述べています。
「すまいりんぐ」が以前実施した取材の中で、永山氏は建築におけるサスティナブルの定義について問われ、明確な答えを述べられています。
永山氏は、「建築におけるサスティナブルとは何ですか」という問いに対し、
「やはり愛着を持って、長く大切にされる建物を作れば、すぐに壊されることがなく、一番のサスティナブルだと思っているのです」
と力説しました。 永山氏は、リユースや再利用に余計なパワーをかけるよりも、そのままキープして大事に使ってもらうことこそ一番のサスティナブルであると考え、そのためには、素材の経年変化が美しいと思えるような、味や趣として捉えられるような素材を使うことが重要であると述べています。
廃材利用にストーリー性を込める
永山氏の作品において、この「愛着」を生み出す具体的な手法こそが、マテリアルが持つストーリー性をお客様と共有することです。
永山氏は、廃材利用を積極的に取り組んでおり、過去の取材ではその実践例が語られました。
例えば、テラゾーには使わなくなったタイルを入れ、割れたタイルを入れることで、予期せぬ変わった形状が見えてくる面白さを発見し、床のベースにはリサイクルガラスを入れることで、プロジェクトとしてのストーリー性を込めたといいます。
また、松坂屋名古屋店ラウンジのテーブル天板の素材を探す際には、自ら山に入り枝を収集し、それをテーブルの素材として使用するという取り組みも行われました。 永山氏は、マテリアルを決めるまでのプロセスで生まれるストーリーをお客様にもとても喜んでいただいたと振り返っています。
永山氏は、「廃材をこんな使い方したら、こんなに美しくなった、その上ストーリー性もある、そういう何か予定していない掛け合わせに出会えた時に、すごく楽しい」と語っています。 このストーリー性こそが、スクラップ&ビルドのサイクルを防ぎ、空間を長く大事にしてもらうことにつながる、という永山氏の信念がうかがえます。
例えば、テラゾーには使わなくなったタイルを入れ、割れたタイルを入れることで、予期せぬ変わった形状が見えてくる面白さを発見し、床のベースにはリサイクルガラスを入れることで、プロジェクトとしてのストーリー性を込めたといいます。
また、松坂屋名古屋店ラウンジのテーブル天板の素材を探す際には、自ら山に入り枝を収集し、それをテーブルの素材として使用するという取り組みも行われました。 永山氏は、マテリアルを決めるまでのプロセスで生まれるストーリーをお客様にもとても喜んでいただいたと振り返っています。
永山氏は、「廃材をこんな使い方したら、こんなに美しくなった、その上ストーリー性もある、そういう何か予定していない掛け合わせに出会えた時に、すごく楽しい」と語っています。 このストーリー性こそが、スクラップ&ビルドのサイクルを防ぎ、空間を長く大事にしてもらうことにつながる、という永山氏の信念がうかがえます。
万博プロジェクトに一貫する循環の思想
今回の「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2026」大賞受賞の直接的な理由の一つは、ドバイ万博日本館の資材を大阪・関西万博の『ウーマンズパビリオン』に再利用した「循環型建築」の実現です。これは資材のリユースやCO2削減など、サステナブルな社会を牽引する先進的な取り組みとして高く評価されました。
永山氏は、万博パビリオンの設計について、作っては壊していくパビリオンの建設に「疑問があった」と授賞式で述べ、リユース実現までの経緯を説明しています。
例えば、過去の取材でも紹介しました、永山氏が設計に携わる2025年大阪・関西万博のパナソニックパビリオン「ノモの国」でも、循環を表すモチーフが集まりファサード全体を形成することで、「私たちも循環する世界の一部」であることを象徴し、サスティナブルとウェルビーイングを表現に取り入れていました。
永山氏は、万博パビリオンの設計について、作っては壊していくパビリオンの建設に「疑問があった」と授賞式で述べ、リユース実現までの経緯を説明しています。
例えば、過去の取材でも紹介しました、永山氏が設計に携わる2025年大阪・関西万博のパナソニックパビリオン「ノモの国」でも、循環を表すモチーフが集まりファサード全体を形成することで、「私たちも循環する世界の一部」であることを象徴し、サスティナブルとウェルビーイングを表現に取り入れていました。
リーダーとしての実現力と未来の展望
「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2026」では、永山氏が男性中心が続く建築業界において、万博パビリオンのほかにも大型プロジェクトを次々と手掛け、都市の新たなランドマーク設計で注目される存在である点も評価されてました。
特に、2児の出産を機に働き方改革を進め事務所を拡大した経緯も触れられ、その実現力と先進性が、多くの後進に勇気を与え、持続可能な未来に大きく貢献していると評されています。
今回の「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2026」大賞受賞は、永山氏が提唱する「愛着」という非物質的な価値観と、「循環型建築」という具体的なサステナブルな実績が一致した結果と言えるでしょう。永山氏の哲学は、持続可能な未来を考える私たちにとって、大きな示唆を与えてくれます。
特に、2児の出産を機に働き方改革を進め事務所を拡大した経緯も触れられ、その実現力と先進性が、多くの後進に勇気を与え、持続可能な未来に大きく貢献していると評されています。
今回の「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2026」大賞受賞は、永山氏が提唱する「愛着」という非物質的な価値観と、「循環型建築」という具体的なサステナブルな実績が一致した結果と言えるでしょう。永山氏の哲学は、持続可能な未来を考える私たちにとって、大きな示唆を与えてくれます。
[SPECIAL FEATURE] 永山祐子 特集
大阪・関西万博プロジェクト採用建材
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