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建築家インタビュー
  • 掲載:2024年03月07日 更新:2024年12月06日

新しいアイデアのために、広い視野を持つ
株式会社エム・アンド・オー

株式会社エム・アンド・オー
株式会社エム・アンド・オー 大塚達也、湊谷みち代
株式会社エム・アンド・オー
大塚達也、湊谷みち代(おおつかたつや、みなとやみちよ)
代表取締役
一級建築士
北海道建築士会会員
北海学園大学非常勤講師
北海道科学大学非常勤講師、取締役・管理建築士
一級建築士
北海道芸術デザイン専門学校非常勤講師

〒063-0823
北海道札幌市西区発寒3条1丁目8-5
TEL:011-669-7100
【経歴】

2004年
一級建築士事務所エム・アンド・オー設立
2008年
株式会社エム・アンド・オーに法人化
大塚達也
1970年生まれ、1996年室蘭工業大学大学院建設システム工学終了、設計事務所勤務を経て2004年エム・アンド・オーを共同設立
湊谷みち代
1966年生まれ、1989年北海道工業大学建築工学科卒業、設計事務所勤務を経て2004年エム・アンド・オーを共同設立


限られた予算での動線計画

ー施主様の要望で最も多い内容はどんなものですか。

まず、切実な要望として" 予算 "があります。
限られたご予算の中で、最大限どのような面白い建築が出来るかを考えます。
住宅に関しては動線計画、とくに水廻りの使いやすい動線計画を求められることが多く、場合によっては「玄関→収納→キッチン(パントリー)→その他ユーティリティ等」の家事動線がスムーズに流れて行く間取りを求められることが増えています。

アリンコモウダッシュ



建築のみならず、生活と密接なデザインに目を向ける

ーデザインや設計力を磨くために努力していることはありますか。

デザインや設計力に関しては、建築雑誌をなるべく多く読むようにしたり、講演会への参加、その他建築のみならず美術や芸術全般、民芸や雑貨など生活と密接なデザイン全般に興味があり、普段からたくさん見るようにしています。
業務効率化に関してはあまり得意ではありません...。

比布町の家



意図を伝えるには、図面を怠らないこと

ー現場の職人さんとの良好なコミュニケーションのために意識していることはありますか。

やはり、こちらの意図を伝えるためには" 図面 "が重要で、そこを怠ると意図したことが伝わらないケースがあります。
長年一緒に仕事をしている工務店や大工であれば、ある程度口頭で伝わることも多いのですが、初めての工務店や付き合い始めの工務店の場合は図面を使って現場でミーティングすることが重要です。

株式会社エム・アンド・オー事務所



要望に応えるため、後追いで勉強をする

ー勉強熱心な施主に対してはどのように対応されていますか。

最近は、" 省エネ "に関心のある施主様が増え、かなり勉強されています。
内容によっては、私たち以上に最新の情報を持っていたりすることもあり、その場合は正直にこちらの不勉強をお伝えしたうえで、施主のご要望にお応えできるように後追いで勉強することもあります。


まずは、受け止めてトライ

ー難しい注文又は無理な注文があった場合どのように対応しますか。

大抵の難しい要望に対しては、まず受け止めたうえで検討してみます。
コストに関しては、出来ないものは出来ないと早い段階でお伝えしないと後々大きな問題になるため、早めに出来ないものは「出来ない」とお伝えしますが、デザインや設計内容に関する難しい要望に関してはまず、受け止めてトライします。
その上で難しければその旨をお伝えします。

池田町の家



なるべく偏らない広い視野を持ちたい

ー現在のトレンドなどは意識されてますか。

トレンドを意識することはあまりありませんが、建築はもちろんですが、デザイン、ファッション、美術、文学、音楽、歴史などにも興味があります。なるべく偏らない広い視野を持ちたいと思っています。それが新しいアイディアや良い判断につながります。

決して最近のトレンドを追うわけではありません。
それがよい事とも思いません。


北海道住宅ならではの建築工夫とデザインバランス

ーこれからの住宅のあるべき姿の考えを教えてください。

一つ確かな事は、" 気候変動 "による影響が考えられると思います。
私達が m+o を始めたのは2004年ですが、その頃設計した新築住宅でエアコンを導入した住宅はとても少なく、多分10%にも満たなかったのではないでしょうか。
それからだんだんと世界は温暖化に向かっている訳ですが、10年ほど前からは施主様から、将来的にエアコンを導入できるように電源とスリーブの用意をしてほしいというご要望を受けるようになりました。そしてついには、エアコンを新築時から標準装備するような時代になりつつあります。

今年の夏は北海道も非常に暑く、弊社で設計した住宅でも既に来年に向けてエアコンを取り付ける準備を進めている住宅が増えています。
北海道の住宅を考えるとき、全国的に見てもフルスペックの断熱性能とフルスペックの暖房設備、更にはフルスペックに近い冷房設備が求められる時代になっていくようです。そうなると当然建設コストも膨らむので、少ない冷暖房付加で効率よく家を温めたり冷やしたりすることが出来る家が求められてくると思います。

断熱計画、日射取得や日射を遮蔽する工夫など、これからもっと大事になってくるのではないでしょうか。それらとデザインとのバランスが問われますね。



施工事例







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