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掲載:2023年09月22日 更新:2023年09月22日

DIYが簡単な床材「シートフローリング」とは|費用を抑えてリフォームしよう

シートフローリング

フローリングをリフォームするとインテリアをより魅力的に刷新することが可能ですが、フローリング材はどのように選べば良いのでしょうか?

また、近年のウッドショックなどの影響で木材の価格を含めた建築・リフォームのさまざまな費用が値上がりしています。フローリングのリフォーム費用を抑える良いアイデアはあるでしょうか?

この記事では、賢くリフォーム費用を抑えるのに役立つ、

● DIYに使いやすいシートフローリングの特徴
● シートフローリングが不向きなリフォーム

についてご説明します。


床の見た目を変えたいリフォームにおすすめ!シートフローリングの3つの特徴



シートフローリングは、

● 基材となる樹脂
● 木目などがプリントされたシート(オレフィン・メラミン樹脂含浸紙など)
● コーティング材(透明の耐摩シートなど)

など、さまざまな素材を組みあわせた複層の床用化粧材です。フロアタイル、シートフロアなどの名称で呼ばれることもあります。

シートフローリングの基材は主に、

● 塩化ビニル(PVC)
● SPC(塩化ビニルに炭酸カルシウムを混合したもの)
● オレフィン

などの樹脂素材が使用されていて、これがシートフローリングの性質(耐熱性・耐摩耗性・施工性など)を決定づけるものになります。

住まいに使用するフローリング材といえば木製のものが最もポピュラーですが、シートフローリングにはリフォームに使いやすい下記のような特徴があります。

①木製フローリングに比べて経済的


床のリフォームに使用するフローリング材ごとの費用相場は、おおよそ下記のようになります。

● 無垢フローリング:10,000〜20,000円/㎡
● 複合フローリング:7,000〜13,000円/㎡
● 6mm厚複合フローリング(張り替え用):4,000〜8,000円/㎡
● シートフローリング:4,000〜6,000円/㎡

ほとんどのシートフローリングは木材を使用しない樹脂製で、工場などでの製造・管理が容易です。また薄く仕上げられるため、少ない素材で製造できるというメリットもあります。
そのため、上記の通り木製のフローリングに比べて安価に手に入りやすくなっています。

木製品は高騰することがある


コロナパンデミックから始まった近年のウッドショックにより、木を使用した製品は軒並み高騰しています。
木は野菜や果物のように早く育って出荷できるようになるものではなく、一度変動が始まるとなかなか値段が落ちつかない傾向にあります。

木を使用していないシートフローリングにも価格変動の可能性はあるものの、現時点で木製フローリングよりも安定した価格で供給されやすく、経済的であるというメリットがあります。

②薄く、DIYで施工しやすい



樹脂製で多層構造のシートフローリングの厚みは1.5mmから7mm程度です。この薄さのおかげで、下記のようなメリットがあります。

● 薄いものは施工(カット・張り付け)に特別な道具を必要とせずDIYしやすい
● 床の高さを変えずに見た目を刷新できる
● 巾木やドアなどに干渉しにくい
● 既存のフローリングの撤去・処分が不要

シートフローリング製品の多くは一般的なカッターでカットでき、シール面で張り付けるため接着剤も必要ありません。 既存のフローリング材の撤去もいらないため、DIYでの施工が非常に簡単。手間と時間をかけずに床のリフォームが可能になります。

このようなメリットを上手に活用すれば、

● フローリング張り替え費用:2,500〜4,500円/㎡
● フローリング重ね張り費用:1,800〜2,500円/㎡
● 既存フローリングの撤去費用:1,500〜2,000円/㎡

などの費用を上手にカットすることができます。
DIYではく業者に施工してもらうリフォームでも、シートフローリングなら費用をかなり抑えられる可能性があります。

③ワックス不要・水拭きだけで掃除できる



木製のフローリングは光沢や木目の美しさを保つために定期的なワックスがけを必要とします。 それに対してシートフローリングは面倒なワックスがけは必要ありません。

メンテナンスは普段通りにゴミやホコリを掃除機で吸い取り、水拭きするだけでOK。こびりつくような汚れがある場合には、中性洗剤で掃除することも可能です。


シートフローリングが向いていない床リフォームとは?注意点を覚えておこう



メリットが多くDIYでも扱いやすいシートフローリングですが、リフォームの目的や内容によっては不向きかもしれません。
床のリフォームにシートフローリングを考えているなら、下記の要素もしっかり含めて検討しましょう。

①フローリング材や床下構造材の問題の解決にはならない


最も振動対策が必要なのが、ダンベルやウエイトリフティングなどの重量物を使うスペースです。どれだけ気をつけていても、重量物を床に置くときの衝撃は避けられず、大きな音がしたり床にダメージを与えたりすることがあります。
トレーニング内容によっても理想的な床材は異なりますが、落下物の衝撃を抑えられるフロア材を選びましょう。

シートフローリングで見た目を刷新するリフォームは可能ですが、

● 床面が劣化して凹凸ができている
● 床鳴り(歩くときに床が軋んで不快な音がすること)が生じている

など、床の構造的な問題を解決することはできません。

構造上の問題の解決にはほとんどの場合、既存のフローリング材を張り替えたり、床の下地材を補強したりするなどのリフォーム工事が必要になります。 シートフローリングを使用したい場合には、そのような問題を解決した上で使用することができます。

②質感を重視するリフォームには不向き



シートフローリングは安価な製品だと不自然な光沢があったりいかにも印刷されたような木目であったりと、質感もチープになりがちです。 高額なシートフローリングでは、高品質で本物の木の質感にかなり近い製品もあります。
とはいえ、やはり高品質なシートフローリングでも、見た目や感触は本物の木には劣ってしまいます。

質感や意匠性を重視したい場合や、足の裏に触れる床面の感覚まで重視したリフォームを希望する場合は、本物の木を使ったフローリング材を使用する方がよいかもしれません。

③使用環境によってはコーティングが剥がれやすい


シートフローリングの光沢はワックスによるコーテイングではなく、特殊なコーティングシートによるものです。 そのため、シートフローリングのコーティングが剥がれたり傷ついたりする場合、元通りに修復するのはかなり困難になります。

そのため、

● テーブルや椅子、ワークチェアなど家具による摩擦が多い
● 室内で飼っているペット爪で傷つきやすい

という床には、シートフローリングの使用は不向きかもしれません。

そのような場所にシートフローリングを使いたいなら、

● 耐傷・耐摩耗性の優れた製品を選ぶ
● 傷が目立ちにくい濃い色の製品を選ぶ

などの工夫が必要になります。

④寿命(耐用年数)が一般的な木製フローリングより短い


フローリング材ごとの寿命(耐用年数)の目安は下記のようになります。

● 無垢材フローリング…30年以上程度
● 木製複層フローリング(突板フローリングや挽き板フローリングなど)…15〜20年程度
● シートフローリング…10年程度

このようにシートフローリングの寿命は、木製フローリングと比較して長くありません。シール素材で強く張り付けられているため、剥がすのも簡単ではありません。
長期的にみれば木製フローリングの方が経済的という場合もあります。住まいやフローリング材のライフサイクルと費用をよく比較検討して賢く選ぶようにしましょう。


まとめ


フローリング材を賢く選べば、無垢フローリングや突き板フローリングなどを使用するよりリフォーム費用を安くできる可能性があります。 また、施工しやすいシートフローリングならDIYで床のリフォームを行うことも可能です。
リフォームの予算や目的に合わせて、フローリング材を賢く選びましょう。




著者(澤田 秀幸)プロフィール

建築科を卒業後、住宅メーカーの木造大工、大手インテリアメーカーの店舗勤務などを経て、現在はWebメディアを中心にフリーライターとして活動中。



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