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掲載:2022年11月15日 更新:2022年11月15日

ウッドショックは中古住宅にも影響する?リフォームの影響は?

ウッドショックは中古住宅にも影響する?リフォームの影響は?

2020年にウッドショックが起こり、木材価格の高騰や工期の遅れなど、新築住宅にさまざまな影響を与えました。中古住宅の購入を検討している方は、「ウッドショックの影響を受けるのは、本当に新築住宅だけ?」と、気になっているのではないでしょうか。

本記事では、中古住宅へのウッドショックの影響や、リフォーム時にウッドショックの影響を避ける方法をお伝えしますので、最後までご覧になってください。


中古住宅の価格推移

ウッドショックは中古住宅にも影響する?リフォームの影響は?
ウッドショックが中古住宅にどのように影響するのか説明する前に、まずは中古住宅の価格推移について説明します。
10年ほど前までの中古住宅のイメージは「安く購入して、リフォームにお金をかける」でしたが、2022年の現在ではそうでもありません。 ここ10年間での中古戸建て、マンションの価格は右肩上がりに上昇を続け、2020年、コロナ禍に入ってからは価格が大きく上昇しているからです。
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が発表しているデータによると、中古マンションは2012年から2022年の10年間で2,500万円から3,869万円に、54.8%も上昇。戸建て住宅は、2011年の2,967万円から2022年には3,451万円と、16.3%上昇しています。

物価や賃金の低下が続くなかで、上昇を続けている中古物件市場。ウッドショックは中古住宅に、どのように影響しているのでしょうか。


ウッドショックは中古住宅にも影響する?

ウッドショックは中古住宅にも影響する?リフォームの影響は?
ウッドショックが中古住宅に与える影響について、場面別に解説していきます。

新築の建築件数の減少により中古住宅の価格が高騰


ウッドショックは直接的に中古住宅の価格に影響はしているわけではなく、間接的に影響しています。
ウッドショックによって新築住宅の建築件数が減少し、中古住宅の需要が高くなったからです。他にも、ウッドショックや資材の高騰によって新築住宅の価格が高騰し、「新築は高くて手が出せない」という方が増加。マイホーム探しをしている方が、中古住宅も視野に入れるようになったのです。
さらにコロナ禍によるテレワークの普及や生活様式の変化によって、都心から郊外の広い戸建て住宅へと住み替えをする方が増えたことも、中古住宅高騰の理由の一つだといわれています。

築年数が経っている住宅や古民家でも買い手がつくため、売り手も高値で売り出す。その結果、中古住宅の価格相場がこの数年で一気に跳ね上がったのです。

スケルトンリフォームをする場合には影響を受ける


「ウッドショックは中古住宅の価格に直接影響はしない」とお伝えしましたが、スケルトンリフォームをする場合にはウッドショックの影響を受けてしまいます。
スケルトンリフォームとは、壁や床、天井などを取り払って躯体のみの状態にするリフォームです。スケルトンリフォームには、大きくわけて以下の3つの方法があります。

● 内部スケルトン:外壁に修復が必要ない場合に、内部のみをスケルトンにする方法
● 外部のスケルトン:内部には手を加えず、外壁だけをスケルトンにする方法
● 内外部のスケルトン:建物の躯体のみを残してすべて解体する方法
  

どの方法を選んだとしても、躯体や主要構造部の木材をそのまま使用できるのであれば、ウッドショックの影響はわずかなものです。
しかし、躯体の腐食が進み、主要構造部以外の管柱などを取り替える、または間取りを大きく変更するために柱を追加する場合には、新築とほぼ変わらない木材量が必要になります。 木材量が多くなるほどウッドショックの影響も大きくなるので、中古住宅を購入するときにはリフォームの規模についても考えておく必要があるでしょう。

床に木材を使う場合には影響する


家の構造には木材を使用しない場合でも、リフォーム時に床を木材に張り替える場合にはウッドショックの影響を受けます。「国産材はウッドショックの影響を受けないのでは?」と思うかもしれませんが、国産材もウッドショックによって価格が2倍ほど高騰しています。

工期には影響しないことがほとんど


ウッドショックによる価格の影響について説明してきましたが、工期を心配に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
2020〜2021年度は多くの工務店・ハウスメーカーでウッドショックによる工期遅れが出ていましたが、2022年に入ってからは通常通りの工期に回復した業者がほとんど。 ただし、2022年2月に起こったロシアによるウクライナ侵攻の影響もあり、価格が落ち着くことはなく、未だに価格高騰が続いています。



ウッドショックの影響を避ける方法

ウッドショックは中古住宅にも影響する?リフォームの影響は?
ウッドショックの影響は、できれば避けたいものです。中古住宅を購入する際に、ウッドショックの影響を避ける方法はあるのでしょうか。

築浅物件を購入する


ウッドショックの影響を避けるためには、補修や補強範囲が少なく済む、築浅の中古住宅を購入しましょう。具体的には、20年以内の物件が好ましいと言えます。
築20年以内であれば、外壁や屋根の塗装、水まわり、内装のリフォームなどで済むことがほとんどで、スケルトンリフォームをする必要がないからです。 さらに、築20年以内の住宅であれば「住宅ローン控除」も利用できるので、節税効果も得られます。ただし、築20年以内の物件は需要が高く、価格はあまり下がっていないので、新築価格と比較しながらの検討が必要でしょう。
反対に、築20年以上の物件は価格が下がっていることが多いので、物件は安く購入できます。しかし、築年数が経っている物件は購入価格が安く済む代わりに修繕部分が多く、リフォーム費用が高くなることがほとんど。住宅の状態によっては、スケルトンリフォームが必要になるケースもあるでしょう。

どの程度の修繕が必要なのか、主要構造の劣化は素人目では判断が難しいので、専門家に相談することをお勧めします。 住宅の健康診断とも言える「ホームインスペクション(住宅診断)」や耐震診断を受けるなど、どの程度の補強・補修が必要になるか把握したうえで購入しましょう。

床材には複合フローリングを選ぶ


ウッドショックの影響を考えるのであれば、内装のリフォーム時には、コストを抑えられる「複合フローリング」の使用を検討しましょう。
複合フローリングは、集成材や合板などの下地材の表面に、天然材や化粧シートを張り合わせたフローリングです。複合フローリングの中にも「挽き板フローリング」「突き板フローリング」「シートフローリング」の3種類あり、以下のような特徴があります。

● 挽き板フローリング:表面に2mm程度の天然材を張り合わせたもの
● 突き板フローリング:表面に0.3〜1mm程度の薄い天然材を張り合わせたもの
● シートフローリング:表面に木目調の化粧シートを張り合わせたもの
  

上記の中でも、コスト面を考えるのであれば、安価でバリエーションの豊富な「シートフローリング」をお勧めします。

まとめ

ウッドショックは中古住宅にも影響する?リフォームの影響は?
中古住宅の価格高騰はウッドショックが直接的に影響しているわけではありませんが、新築の減少によって需要が高まり、高騰していることがわかりました。
「それなら築年数の経った中古住宅を安く購入してリフォームしよう」と思うかもしれませんが、築年数が経っている住宅は根本からの修繕が必要になるケースも多く、新築と変わらないほど材木量が必要なこともあるので注意が必要です。
ウッドショックの影響を受けないようにするのであれば、築年数が浅く修繕箇所が少なく済む物件を購入し、内装のみのリフォームをお勧めします。 内装に使う素材も複合フローリングを使うなど、使用する素材にも気をつけてみてください。


著者(井本ちひろ)プロフィール

工業大学建築系学部卒業。
FP2級技能士。

キッチンメーカーで、キッチン、風呂、洗面、トイレのプランニングなど行う。
家づくり、水回り設備、エクステリア、火災保険、相続など、住宅にまつわる幅広い記事を中心に活動中
子育て中の母でもあり、主婦目線での貯蓄、資産運用なども得意。

ブログ「フリーランス主婦のあれこれ日誌」 






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