外壁塗装をする時期は春が最適!塗り替えは築10年を目安に
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「外壁塗装をするのに最適な時期(タイミング)っていつ?」
「外壁塗装に適した季節はあるの?」
このような疑問を抱えている人は多いでしょう。
外壁塗装は頻繁におこなうわけではないため、いつ工事をすればよいのかは知られていません。
そんな人のために、この記事では外壁塗装に最適な時期について紹介します。
具体的には、以下について解説しています。
・外壁塗装に最適な時期の見きわめかた
・季節ごとに紹介する外壁塗装をするメリット
・外壁塗装の費用を抑えるコツ
読むことで適切な時期に塗装ができ、費用を抑えられるようになります。
1.外壁塗装に最適な時期(タイミング)の見きわめかた
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外壁塗装は放置していると劣化するため、塗替えをしなくてはいけません。
塗替えをする時期を間違えると、劣化が進行して外壁材の寿命が縮んだり、補修費用が高額になったりします。
外壁塗装の時期を見きわめる方法には「築年数」と「劣化状況」の2つがあります。
外壁塗装に最適な時期の目安は築10年
外壁塗装に適している年数は「築10年」または「前回のリフォームから10年後」です。
ただし、「年数」は目安でしかありません。
外壁塗装に最適な時期を見きわめる確実な方法は「劣化状況」で判断することです。
外壁塗装が必要な劣化状況の目安
外壁塗装が必要な劣化状況の目安には以下の5つがあります。
1. チョーキング
2. ひび割れ
3. 塗膜のふくれ、ハガレ
4. シーリングのひび割れや破損
5. 外壁の破損
上記の症状を判断できるようになれば、外壁塗装をする最適な時期を見きわめられるようになるでしょう。
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チョーキングとは、外壁の塗料が劣化して粉末状になる症状です。
外壁の表面に白い粉が確認できたらチョーキングが発生しています。
外壁を保護する機能が失われつつあるため、チョーキングが見つかったら外壁塗装を検討してください。
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外壁の塗装や下地材がひび割れる症状です。
ひび割れの隙間から雨が侵入して雨漏りを引き起こしたり、外壁材を劣化させたりします。
ひび割れは、コーキングやモルタルで穴埋めをして塗装する工法が一般的です。
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塗装をした膜を「塗膜」と呼びます。
塗膜が不自然にふくれあがっていたり、はがれていたりしたら塗替えをする時期です。
ふくれの場合は、内部に水や空気が入り込んで塗膜が剥離しています。
ハガレが起こっている場合は、塗装が外壁を保護する役目を果たしていないため早急に塗替えが必要です。
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シーリングとは、サイディング外壁の目地や窓の隙間を埋めるゴム状の外壁材です。
シーリングが劣化するとひび割れが起こるため、外壁材の内部が紫外線や雨に侵食されやすくなります。
シーリングがひび割れていたり破損したりしている場合は、「増し打ち」や「打ち替え」といった補修が必要です。
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サイディングやモルタルの外壁が欠けていたり、金属部に穴があいていたりする場合は修繕が必要です。
外壁の破損は塗装だけでは補修ができないため、交換が必要なケースが多いでしょう。
2.外壁塗装に最適な時期(季節)は春
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外壁塗装に適した季節は春です。
梅雨や台風が来襲する地域のうち雪がふらない場所なら、春を選べば間違いありません。
北海道や東北などの寒冷地は夏のほうが適していることもあるでしょう。
業者によって最適な季節の見解は異なります。
地域によっては、最も塗装に向いていないと考えられる「冬」を最適な時期だと答える会社もあります。
外壁塗装では塗装してはいけない条件があります。
以下の条件が1つでも当てはまる場合は原則として外壁塗装はできません。
・気温5℃以下
・気温35℃以上
・湿度85%以上
・結露が発生する
・強風のとき
・塩害が起こる
この条件で無理に塗装をすると、乾燥不良が起こって塗膜がはがれやすくなります。
ただし、雨でも塗装が可能な塗料として「関西ペイント」が販売する「アレスダイナミックシリーズ」があります。
アレスダイナミックシリーズ以外で雨の日に塗装することは現実的ではありません。
では、上記の条件をふまえて春夏秋冬のメリットとデメリットを解説しましょう。
春
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春に外壁塗装をするメリットは、気候が安定していることです。
寒すぎず暑すぎないうえに雨が降りにくいため、外壁塗装に最適な季節です。
春に外壁塗装をするデメリットは、寒冷地だと雪が降ることです。
気温が5℃を下回ることも問題でしょう。
寒冷地の場合は3月でも氷点下になるため、早くても4月以降に外壁塗装をおこないましょう。
夏
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夏に外壁塗装をするメリットは、気温が高くて塗料が乾燥しやすいことです。
高気温と乾燥は、塗料が外壁材に付着するために大切な条件です。
夏に外壁塗装をするデメリットは、梅雨があることです。
梅雨の時期を避ければ夏は外壁塗装に適した季節といえるでしょう。
気温が35℃を超える状態での屋根塗装は、下地の温度が高すぎて塗料に気泡が発生してしまうため塗り方に気を配らなければいけません。
特に、金属屋根の場合は熱をもちやすいため気温30℃でも注意が必要です。
秋
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秋に外壁塗装をするメリットは、気温が高すぎず低すぎないことです。
基本的に春と同じ気候条件のため、特定の時期をのぞけば外壁塗装に適しています。
秋に外壁塗装をするデメリットは、台風があることです。
台風が来ない地域であれば秋は外壁塗装に適した季節と言えるでしょう。
ただし、寒冷地だと11月には雪が降るため、気温5℃を下回らない10月前半までに外壁塗装を終わらせることが望ましいです。
冬
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冬に外壁塗装をするメリットは、乾燥していることです。
空気が乾燥しているほど塗料が乾きやすいため、冬が外壁塗装に最適な季節だと考える業者もいます。
冬に外壁塗装をするデメリットは、気温が低すぎることです。
日本ではほとんどの地域で冬に気温が5℃を下回ります。
特に寒冷地では降雪があるため、塗料の乾燥不良を引き起こしたくないのなら真冬の工事は避けなくてはいけません。
3.外壁塗装の費用を抑えるコツ
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最適な時期に外壁塗装ができたとしても、費用が高額になるのは避けたいですよね。
以下では、外壁塗装の時期や業者選びによって費用を抑えるコツを解説します。
繁忙期を避ける
繁忙期は業者が忙しいため工事費用が高くなる傾向にあります。
一般的な業者の繁忙期は夏〜秋です。
費用を抑えて工事をしたい場合は繁忙期ではない「春」に外壁塗装をするとよいでしょう。
ただし、業者や地域によって繁忙期は異なります。
業者に依頼する前に「今は繁忙期なのか」、「繁忙期は価格が高くなるのか」を確認しておきましょう。
屋根と外壁を同時に塗装する
屋根と外壁を別々に塗装すると足場費用が余計にかかります。
外壁と屋根の塗装タイミングを合わせることで長期的には費用の節約ができます。
既に屋根だけ工事をしてしまって外壁と屋根の塗装時期を合わせにくい場合もあるでしょう。
塗装のタイミングが異なる場合は、次回のメンテナンス時期が重なるよう材料の耐用年数を考えて塗料を選びましょう。
外壁と屋根をまとめて工事することで、足場費用や手間賃など20〜50万円程度のお金が節約可能です。
自社施工の会社に依頼する
外壁塗装では、依頼を受けるだけ受けて作業を下請け会社に任せる業者があります。
下請け会社に任せる業者だと、仲介料がかかるため工事費用が割高となるでしょう。
仲介料がかかる業者の例としては、ゼネコン、ホームセンター、ハウスメーカー、工務店などがあげられます。
外壁塗装の工事を安くしたいのなら、下請けを使う会社ではなく自社で施工をしている会社に依頼してください。
自社施工の会社は、ホームページに職人の写真を掲載していることが多いです。
下請けを使っても使わなくても工事の品質は変わらないため、費用を安くしたい場合は自社施工の会社を探しましょう。
4.まとめ:外壁塗装をする時期は築10年!最適なタイミングは劣化で判断
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外壁塗装をするタイミングは築10年、あるいは前回のリフォームから10年後が目安となります。
自宅の塗装タイミングをハッキリと判別したい場合は、外壁の劣化状況で判断したほうが確実でしょう。
外壁塗装の費用は、工事を依頼する時期や依頼方法によって大きく変わります。
費用を抑えたい場合は、外壁と屋根を同時に塗装し、繁忙期を避けて、自社施工の業者に依頼するようにしましょう。
なお、屋根塗装の塗り替え目安は外壁と違って10年ではありません。
詳しい年数を知りたい場合は「屋根塗装の時期が10年後というのはウソ?塗り替えに適した季節も解説」をご覧ください。
塗装技能士2級
2年半の外壁塗装の職人経験
外壁、内壁塗装に関する知識と実務経験