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掲載:2020年06月24日 更新:2022年07月19日

オーニングってどんなもの?単なる日よけではないオーニングの魅力をご紹介

オーニングとは?単なる日よけではないオーニングの魅力をご紹介
オーニングは店舗建築によくみられる建材ですが、最近では戸建て住宅や集合住宅などの一般家庭にも普及し始めています。
そこで、この記事では、

・自宅にオーニングを設置するメリット
・オーニングの種類や選び方
・オーニングを設置する際の注意点

についてご紹介します。

そもそもオーニングとは?

オーニング(Awning)は日本語に直訳すると「日よけ」「天幕」ですが、現代では特に建築物に付帯しているひさしのように張り出したテント地のものを指します。
オーニングは布製であっても骨組みとともに外壁や門柱にしっかりと固定して施工するため頑丈で、オーニングの多くは可動式で張り出したり巻きあげたりして幅を自由に調整できるようになっています。
建材としては昔から存在し、日本では特に、ストライプ柄のオーニングはメジャーな存在で、現在でも通りに面した個人商店などの軒先、カフェやレストランなどではエントランスやテラス席部分などに、テント地にロゴや店名の入ったオーニングをよく見かけるかもしれません。

オーニングと似たような設備に「パーゴラ」がありますが、パーゴラは「藤棚」を指し、柱や梁を含む構造になっているため、天幕部分以外は折りたたむことができません。

ベランダ・ウッドデッキには最適!オーニングで得られるメリット

最近の住宅建築では、光をふんだんに取り入れるため、またウッドデッキやベランダへ出入りするための大型の窓やガラス張りが人気を博していますが、大型の窓は光を大きく取り入れることができる反面、デメリットも含んでいます。
下記に説明するように、住まいの中で特に日当たりの良い開口部に関するデメリットをスマートに解決するために、オーニングという選択肢は非常に有効です。

紫外線対策

部屋に大きな窓があると優れた眺望を得られ、日中は照明器具を付けなくても太陽光で気持ちよく過ごすことができますが、太陽光に含まれる紫外線に長期的にさらされてしまう、という無視できないデメリットがあります。

日本では紫外線の量は4〜8月にピークを迎えますが、それ以外の月でも日ピーク時の半分以上の紫外線が降り注いでいるため、年間を通して紫外線対策をしておくのがベストです。
強い紫外線は私たちの皮膚や眼の健康に悪影響を及ぼしますし、免疫機能を低下させるという報告もあります。 また、紫外線は室内のじゅうたん・畳・無垢フローリングを変色・劣化させる原因にもなるため、家屋を適切に維持管理する上でも不利な要因ですが、そのような紫外線による悪影響を避けるために大いに活躍するのがオーニングです。
オーニングのテント地は完全な遮光ではないため、テント地部分がUVカット素材で作られているオーニングを設置するなら、オーニングを透過する優しい光を屋内に上手に取り入れつつ、有害な紫外線はカットする、ということが可能になります。

夏場の省エネ対策

日本のエアコン普及率は90%を超えており、省エネタイプであまり電気代のかからないエアコンも多く販売されているものの、外気が暑くなればなるほど消費電力は増加しエアコンの電気代も高くなってしまいます。

また、サッシ窓の素材であるガラスやアルミは熱を通しやすく、機密性・断熱性の高い家であっても夏場に室温を上げる熱の70%以上は窓から入ってきます。 そのため、日差しが強く暑い日にオーニングを張り出しておけば、窓から強い日差しが入らず、また熱を通しやすい窓の外側部分も温度が上がりにくくなります。 そのようにして部屋は電力に頼らず涼しさを保て、エアコンにかかる電気代を節約することができるのです。

また、ベランダやウッドデッキのある住宅の場合、人工木(合成木材)製のウッドデッキは強い日差しを浴びると、表面が裸足で歩けないほど熱くなることがあります。 そのような場合にもウッドデッキを覆うようにオーニングを設置すれば、夏場のウッドデッキ特有の熱問題も避けられるようになるでしょう。

オーニングの種類と選び方

壁付け型・自立型

オーニングは基本的に、
・壁付け型
・自立型
の2つに分類されます。

外壁に直接施工するのが壁付け型のオーニングで、門柱と併せて施工することにより外壁から独立させることを可能にしたのが自立型オーニングです。 また壁からスペースを空けて、庭や駐車場部分にオーニングのみを設置したい場合にも「自立型」が有効です。
自立型オーニングであれば、壁面がない場所にも設置することが可能で、敷地内に新しくカーポートや雨天時の作業スペースを作り出すこともできます。

手動式・電動式

オーニングは張り出し・巻きあげをコントロールして幅を調整できる可動式のものが主流ですが、可動オーニングには「手動タイプ」と「電動タイプ」の2種類があります。
電動タイプのオーニング場合、電源を確保する必要がありますが、屋内のコンセントから電源を取ることができるタイプのオーニングもあります。
電動式のオーニングは基本的にスイッチやリモコンで操作しますが、最新式のものではスマートフォンで開閉を操作できるものもあります。

オーニングの設置を検討する時、まず確認しておきたいポイント

住宅であれ店舗であれ、オーニングの設置を検討する際には下記のようなポイントに注意するようにしましょう。

オーニングを設置する壁の素材や状態

木の柱・間柱の上にサイディングが張り付けてある一般的な木造住宅であれば、開口部の上部の外壁にそのままオーニングを設置することが可能ですが、
・外壁の素材がコンクリートやALCパネルである
・オーニングの重量に対して外壁に十分な耐久性がない
・何らかの事情で壁に穴を開けたくない
といった場合には、壁付け型ではなく自立型のオーニングを設置する必要があります。

オーニングを設置したい場所の周囲の状況

隣地境界線との間隔に余裕がない外壁にオーニングを設置する場合、最大限に張り出した時にオーニングが隣地に侵入してしまうようであれば、行政からの指導が入り撤去を求められてしまう可能性があるうえ、近隣住民とのトラブルになる可能性も拭いきれません。

また店舗のオーニングの場合、全面道路の上空にオーニングがはみ出すようであれば、道路法に基づいて行政からきちんと「占用許可」を得なければならないケースもありますし、占用面積によっては道路占用料を納める必要が生じる可能性もあります。

さらに、店舗のテラス席の上空に面積の広いオーニングを設置したいというケースではそのオーニングが建築面積に含まれてしまう可能性もあります。
オーニングの設置には法律による複雑な規定が関係してくる場合もありますので、まずは設置したい場所を施工業者に下見してもらうのがベストです。

用途

オーニングを設置したい建築物が耐火地域にあるというケースでも注意が必要です。
オーニングは建築物の一部とは見なされない可能性が高いですが、行政からの指導が入る可能性もゼロではないため、オーニングも防炎製品として認定されている製品を選ぶのが無難でしょう。

まとめ

ここまでみた通り、オーニングは単に設置すれば良いわけではなく、目的、外壁の耐久性、周囲の状況など関係する様々な要素を適切に判断して設置する必要があります。
製品だけ購入して施工だけプロにお願いするという方法も、施工を業者に断られて製品が無駄になってしまうというリスクもあります。
オーニング設置を考えている場合は、計画の段階から施工経験のある優良業者に相談するのがベストです。



著者(澤田 秀幸)プロフィール

CAD利用技術者1級、CADアドミニストレーター
住宅メーカの下請けとして木造大工作業を担当。
注文家具の製造と設置。製図補助を担当。
国内最大手インテリアメーカーの店舗で接客・販売を担当。







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