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潅水や管理に頼らず構造面から整理する「常緑キリンソウ袋方式」

現場教育を含めた緑化や自社ビルの社員による屋上緑化など、活用の場が広がっています。

常緑キリンソウ袋方式は、「潅水不要」「土壌流亡防止」「雑草対策」を実現する、失敗しにくい構造を前提に設計された薄層型の屋上緑化システムです。

< 常緑キリンソウ袋方式による水分保持と環境安定性 >
常緑キリンソウ袋方式では、土壌全体がこの不織布で包まれる構造となっているため、土壌表面が直接外気にさらされることがありません。
その結果、直射日光や風の影響を受けにくく、土壌中の水分が急激に蒸発しにくい環境が保たれます。
不織布で水分を保持しつつ、降雨時には余剰水を排水できる構造です。



< 常緑キリンソウ袋方式の排水構造・排水の仕組み >
常緑キリンソウ袋方式の排水構造は、①袋の素材、②袋まわりの空間、③見切材の目地、という三つの要素が連動して機能することで成り立っています。



小雨時は植栽部やファスナー部、袋表面から雨水が袋の中の土壌へ穏やかに浸透します。
一方、豪雨時には浸透が続く中で、余剰の雨水が袋表面を排水経路として流下します。降雨強度に応じて浸透と排水のバランスが自然に切り替わるため、過湿や土壌流出を抑えながら安定した緑化状態を保つ構造となっています。


< 常緑キリンソウ袋方式の耐風性と挙動の考え方(強風時・飛散リスクに対する考え方) >
袋は不織布と土壌による柔らかい構造のため、屋上面の凹凸や勾配に追従しやすく、外周部に常時大きな隙間が生じにくい構造です。
一方、トレー式のような硬い部材は、屋上面にわずかな凹凸や勾配があると、角や縁が浮きやすく、接触が点や線に限られた状態になりやすいという特徴があります。



袋方式は通常、置き敷きで使用するため、防水面への強固な固定を必要としません。また、万一の際の飛散防止対策や、将来的な補修・改修も、既存防水層を大きく傷めることなく比較的容易に行える点も特徴の一つです。

< 常緑キリンソウ袋方式における雑草発生の考え方 >
袋は不織布と土壌による包み込まれた構造のため、土壌表面が全面的に露出しにくく、飛来した種子が直接土壌に接触・定着し続ける条件が構造的に限定されます。一方、トレー式のような硬質容器では、土壌表面が露出しやすく、縁部や隙間に種子が溜まりやすいという特徴があります。
袋を並べた際に生じる周囲の隙間は、排水のための経路であり、水の移動には有効ですが、土壌が連続していないため、雑草の根が横方向へ連続的に拡大する空間にはなりにくい構造です。さらに、表層は植栽や凹凸によって乾湿の変動が生じやすく、雑草にとって常に安定した生育環境が維持されにくい状態となります。



袋方式は、雑草を完全に遮断する構造ではありませんが、雑草が成立するために必要な条件を構造的に作りにくくする方式と整理できます。

< 雑草対策のために土壌を犠牲にしないという考え方 >
一般的なトレー式屋上緑化では、雑草対策のために土壌条件を制限せざるを得ず、結果として屋上緑化植物の生育とトレードオフの関係が生じますが、本方式では、土壌を構造的に被覆することで雑草の侵入経路そのものを遮断しています。
下層に貯水層を設けないことで雑草に安定した水分を与えず、その成立条件を構造的に抑えることで、土壌制限や維持管理に頼らず植物の生育を損なわない屋上緑化を実現します。



< 袋方式の耐久性と長期使用状況について >
常緑キリンソウ袋方式では、屋上という過酷な環境下での長期使用を前提に、袋材の素材選定と構造の両面から耐久性を考慮した設計を行っています。
袋材には、工業用途や建築分野でも使用される高機能ポリエステル不織布を採用しており、耐候性・耐熱性・寸法安定性に優れた素材特性を備えています。直射日光や風雨、温度変化の影響を受けにくく、長期間の使用を想定した材料選定としています。



< なぜ常緑キリンソウを用いているのか >
セダム類は、浅い土壌や排水性の高い環境、乾湿変動の大きい屋上緑化条件に適した植物であり、乾燥後も生育を維持できる高い耐乾性と回復力によって緑化を成立させる点が特徴です。
一方、常緑キリンソウ袋方式は、不織布で土壌を包むことで蒸発を抑えつつ適度に保水・排水し、水分環境の振れ幅を抑え、植物の耐性に頼るのではなく構造的に安定した生育環境をつくる点が特徴です。



植物の物理的特性という観点では、セダム類と常緑キリンソウには違いがあります。セダム類は根が浅く茎が細いものが多く、植物体が軽量で柔軟な構造を持つため乾湿変動への適応性は高い一方、基盤との物理的な固定力は前提としていません。一方、常緑キリンソウは生育に伴って茎が木質化し、根系もしっかりと発達するため、基盤と一体化しやすく、植物体としての位置が安定しやすい特性を持っています。
本方式で採用しているファスナー式の袋構造では、施工時や初期生育段階において植物・土壌・袋が一体化するまでの過程が存在します。このような条件下では、基盤と固定的な関係を形成しやすい植物の方が、構造との整合性が高くなります。

< 価格・コストをどのように捉えるか >
袋方式は置き敷き構造により移動・交換が容易で作業性に優れ、この構造差が工程や維持管理に影響し、ライフサイクル全体のコストを左右するため、初期費用だけでなく前提条件と工程を踏まえた判断が重要です。


< まとめ >
本方式では、植物の生育を個体差や耐性に委ねるのではなく、構造によって水分環境や外部影響の変動幅を整理し、長期的な安定性と維持管理性を確保することを前提としています。
また、価格やコストについても、初期導入費用のみで評価するのではなく、維持管理、部分交換、改修時の対応などを含めたライフサイクル全体を通した前提条件として捉えることを重視しています。
設計段階で前提条件を整理しやすく、設計者が判断を誤りにくいことを重視した屋上緑化方式です。

>>「常緑キリンソウ袋方式|屋上緑化システムの考え方」 詳細を読む


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出典:株式会社緑化計画研究所

建材ナビ・スタッフからのコメント常緑キリンソウ袋方式は、トレードオフを設計段階で整理し、構造によって環境条件を安定させることで、長期的な維持管理性とライフサイクル全体の合理性を確保する屋上緑化システムです。是非、公式HP「常緑キリンソウ袋方式|屋上緑化システムの考え方」もご覧になってみてください!
 
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