"1000の用途を持つ粘土"の遮水性を活かした止水材

水の侵入をシャットアウトするベントナイト系止水材「クニシール」

クニミネ工業のベントナイト系止水材「クニシール」は、"1000の用途を持つ粘土"といわれるベントナイトを配合した水膨潤性止水材です。

 

▷▷ベントナイトとは?

ベントナイトは、粘土鉱物であるモンモリロナイトを主成分とする岩石で、不純物として石英や長石などの鉱物を含んでいます。ベントナイトは今から数百万年から数億年前の火山噴火によって推積した火山灰などが、温度や圧力、熱水などと反応して、鉱床が生成したと考えられています。ベントナイト鉱床は、米国、欧州、中国や日本など世界各地で見ることができます。

ベントナイトの主成分であるモンモリロナイトは、水を吸収すると元の体積の何倍にも膨らむ特徴的な性質を持っています。これを膨潤性と呼びます。さらに、水に分散させると粘性を示す性質や各種陽イオンをよく吸着する能力など、様々な特性を持っています。このような特性を活かして、ベントナイトは様々な産業分野で利用されています。例を挙げると、鋳物、土木建築、ペット用トイレ砂や化成品など非常に多岐にわたっています。

さらに、ベントナイトは日本薬局法や食品衛生法などにも記載があり、化粧品や医薬品、食品添加物としても利用されています。そのため、ベントナイトは"1000の用途を持つ粘土"とも称されています。近年では、放射性廃棄物を地層処分する際のバリア材としての検討も行われ、既存の用途以外での利用も広がりを見せています。

 


▷▷水の侵入をシャットアウトするベントナイト系止水材『クニシール』

クニシールは、ベントナイトの特性を利用した止水材です。ベントナイトは無機の粘土であるため、半永久的に性能が劣化することなく、優れた止水効果を発揮し続けます。建築・土木工事において、コンクリートを打ち継ぐ場合、コンクリート硬化時の収縮などの原因により微細な間隙が発生し、特に地下部分では、その間隙からの水の侵入が避けられません。これをシャットアウトするのが「クニシール」です。

従来は塩ビ・ゴム製の止水板・止水材が多く使用されていましたが、ベントナイトに可塑性を持たせた「クニシール」はその独自の素材により、施工性・止水性能・耐久性を大幅に向上させました。熟練した作業技術が不要で誰でも簡単に施工することができ、工期の短縮とコストダウンに大きく貢献しています。



▷▷クニシールの止水メカニズム

ベントナイトを主成分としたクニシールは侵入水と接触すると膨潤し、コンクリート打ち継ぎ部の微細な凹凸に追従しながら隙間を塞ぎ、その目詰効果により止水効果を発揮します。水との接触による膨潤と乾燥は何度でも繰り返すことができるので、半永久的に性能を保持することが可能です。
 


▼「クニシール」の詳細はこちらから
https://www.kenzai-navi.com/makers/kunimine/18682

(出典:クニミネ工業株式会社)


<あとがき>
ベントナイト鉱床の成因には、「続成変質作用」と「熱水変質作用」の大きく2つの場合が考えられているそうです。クニミネグループでは、山形県で採掘している鉱山は続成変質作用、宮城県及び新潟県で採掘している鉱山は熱水変質作用によって、それぞれ生成したと考えられているそうです。自然が生み出した天然の産物でできた止水材「クニシール」。建物の老朽化を防ぐためにもぜひご検討ください。
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