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2008-03-21 12:23:15
遮熱塗料の実力
6632 さん
戸建の屋根・外壁の塗りなおしを考えています。3社ほどお話しを伺っているのですが、遮熱塗料に対する見解が分かれていて、判断に困っています。A社は遮熱塗料を使った実績値を示して、効果あり、との見解ですが、他は大手と料メーカーの遮熱塗料は気休めのようなもので、通常の塗料と遮熱効果はほとんど変わらない、と言っています。

一体何が正しいのでしょうか。
回答
回答数
4
【回答1】
小林 さん
夏場は屋根の表面温度が通常60℃以上になるのに対し、遮熱塗料を施工すれば40℃程度になります。屋根温度差が20℃になるということは、屋根表面温度で考えると春の気温程度の屋根温度になります。
屋根の温度が60℃になると言うことは、それだけの熱が蓄熱されているということであり、その熱が屋根から天井へ移り、天井から室内へ放熱される事になります。
屋根温度が変われば、室内に放熱される温度、量も変わります。
遮熱塗料は非常に効果の高い商品です。
ただ、建物の構造、屋根材などにより、得られる効果が若干変わってきます。
また、ガラスの有る無し、ガラスの方角によっても室温は若干変わります。
【回答2】
担当者 さん
遮熱塗料のミラクール総販売元になります、ミラクール販売 株式会社 の竹下と申します。宜しくお願い申し上げます。

さて、既に日本ゼロコン株式会社 小林様からのご回答があり、まさにその通りでございますので、これ以上申し述べることもございません。遮熱塗料は太陽光に含まれる熱源である赤外線を反射する塗料ですので、暑さ対策には最適の建築材料です。

ご質問の遮熱塗料の性能差につきましては(断熱塗料と称するものも含め)、メーカーが大手だから中小だからという違いではありません。基本的にメーカーごとに塗料原料の配合が異なるため、メーカーごとに性能差があるのが現状です。恐らくどのメーカーさんも、「ウチが一番の性能。」と仰ると思いますが・・・。
現在塗料製造業界内でJIS規格化への働きかけの動きがあり、近年、「遮熱塗料として求められる性能」の公的な評価が出来るようになる見込みですが、現時点での数値的な<公的な>比較は、JIS規格R3106による日射反射率(の応用)による数値比較が一つ参考になりますので、各メーカーに、公的検査機関による試験成績証明書のコピーをもらうなどお願いしてみてはいかがでしょうか。また日射反射だけではなく、放熱力(長波放射率)の比較も大切です。
納得がいくまで厳密に比較するためには、各メーカーに対して少量のサンプル出しを依頼し、同じ材質の被塗物にお客様ご自身または業者で塗装をし温度計を付けて計測する方法が、お客様ご自身で<真に>納得していただける唯一の方法かもしれませんが、これは大変な作業だと思います。もっとも大物件ですと投資金額が大きいため、リスク回避のため、施主様が自主的に行われていることも少なくありません。
興味を持たれた塗料メーカーに引き続きお客様からお問い合わせ頂き、真摯な受け答えをしてもらえたかどうか、説明に慢心がないか、ホームページの記載内容に誇大表現と思われるフシがないか、過去の実績は確かか、業界内での評判はどうか、などの判断材料から絞り込んで行くのも良いと思います。

最後に、戸建てとの事ですので、外壁への塗装は慎重にご検討下さい。
夏場は結構ですが、冬場の日差しは太陽高度が低いため屋根面に当たる日射量よりも、壁面に当たる日射量のほうが多く(理科年表等ご参照下さい)、結果、遮熱塗料を<壁面に>塗ると冬場は塗装前よりも寒くなる可能性が高くなります。結果、暖房コストが余計に掛かる可能性があります。日本ゼロコン様の仰られたように、建築物件により異なりますが、くれぐれも御注意下さい。
【回答3】
6632 さん
日本ゼロコン株式会社 小林さま
ミラクール販売株式会社 ご担当者さま

早速のご回答ありがとうございます。夏場の遮熱だけ考えていましたが、冬場のことは考えていませんでした。もう一度この点は確認したいと思います。
【回答4】
小林 さん
勘違いをして頂きたくないので、改めて回答をさせて頂きます。
施工箇所などにより冬寒く感じる場合も有るということです。
きちんとした施工方法(施工箇所)をして頂ければ、遮熱塗料と言うものの素晴らしさは実感できると思います。
遮熱塗料は外気温の影響を受けますので、室温が外気温以下の温度にはなりません。つまり、遮熱塗料を施工した箇所の表面温度は外気温にほぼ等しいと言う事になります。
仮に屋根だけに遮熱塗料を施工した場合は、冬場は屋根表面温度が外気温程度の表面温度という事になります。未施工屋根に比べて屋根表面温度が数℃低くなる時期も有りますが、基本的に寒さを感じるのは、頭よりも足元が殆どです。
壁面を避け、屋根だに塗装をするなど、興味を持たれた塗料メーカー様に施工箇所により、どのような室温になるのか、室温にどういう影響が有るのか、きちんとお話を聞かれたらと思います。
「遮熱塗料は冬の時期寒くなるもの」とは思わないで下さい。

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