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建築家インタビュー
  • 掲載:2016年03月06日 更新:2024年12月06日

無理難題を積極的に取り入れその回答を探し出した先に新しい建築が生まれる。
杉浦事務所

杉浦事務所
杉浦事務所 杉浦宏幸
杉浦事務所
杉浦宏幸(すぎうらひろゆき)
一級建築士

〒230-0072
神奈川県横浜市鶴見区梶山2-32-13
TEL:045-271-5670
【経歴】

1962年
静岡市生まれ
1985年
横浜国立大学卒業
1987年
東京工業大学大学院修了
1987~1997年
竹中工務店
1998年
杉浦事務所設立
2001年~
ICSカレッジオブアーツ非常勤講師

【受賞歴】

1988年
アダルファニチャアデザインコンペ奨励賞
環境デザインコンペ佳作
1992年
新美南吉記念館公開設計競技優秀賞
2004年
INAXデザインコンテスト入賞
2008年
グッドデザイン賞
INAXデザインコンテスト入賞


過去の作品がご要望を具体化してくれる

杉浦事務所に問い合わせしていただける方は、杉浦事務所のHPなどをご覧になられてそれなりに気に入られた方ですので、過去の作品のようなものを求められる方が多いです。 実例があると共通認識を得やすいですし、ありきたりの曖昧な言葉(シンプル? モダン? ・・・)など使わなくて済みます。その上でこちらとしてはそのご要望をどれだけ越えてみせるかでしょうね。



実施設計後の見積には気を遣います。

建築の設計には基本計画、基本設計、実施設計、現場監理の4段階がありますが、それぞれのフェーズでの苦労はあります。 精神的に気を遣うのは実施設計後の見積ですね。ボクの場合は基本設計終了後に概算見積を候補社の1〜2社にお願いしていますから、まったくの見当外れな額は出てきませんが、それでも施工者が決まるまでは安心できません。その他、確認申請での苦労話しや現場での対応などいろいろありますが、一番は基本計画の決定です。
基本計画は図面だけ見ていると割と簡単なものですが、その中には設計の意図が詰まっています。 そして、この基本計画をスタートに現物の施工まで走ることになります。ゴールまでにはいろいろな苦労がありますが、それらを全て乗り越えて行くだけの設計的魅力がそこにないといけません。 ボクにとっても財産となる時間ですし、何よりも施主は長きにわたりそこに住みます。

施主が満足してくれた基本計画を取り下げたことも何度もあります。 勿論その場合、時間が余計に必要ですから施主の承諾を得ていますが。


厳しい条件ほどやる気が湧いてきます

これは多分ボクだけではないと思いますが、条件が厳しければ厳しいほど、やる気が湧いてきます。
また一方で、例えばネガティブな条件があった場合、そしてその条件のウエイトが大きな場合、とにかくその部分を克服しなくちゃいけないので、具体的な目標が立てやすいという面があります。そのような目標を達成した時に満足感を得やすいですね。
逆にそこが落とし穴というか、気をつけなくちゃいけないところだと思います。つまり、ある程度できたら満足して、その上を目指さなくなるというのは設計者として失格ですから。


無理難題をチャンスと捉えるように

竹中工務店時代を含めて若い頃は、そのような注文や要望などが出されると、すごく嫌な気持ちになっていましたね。気持ちが萎えるというか。
小さな住宅であれ、ひとつの建築を設計するのに、乗り越えて行かなければならない課題は山ほどあります。その山に更に土を盛るような話しですから。ただ逃れられないので対応はしていましたが。 ある時、この無理難題を積極的に取り入れた回答を探し出せば、新しい建築ができるかもしれない、という思いで取り組んだ結果、それまでに思い描いていた建築よりももっといいものができました。

この経験が自分の中に刷り込まれてからは、チャンスと捉えるようになりました。手ぐすね引いて無理難題を待っている訳ではありませんが、たまにあるそのような瞬間は、ひと呼吸おいて立ち向かうようなそんな感じです。


建材メーカーは設計者の意見をくみ取る営業活動が必要。

建材は建物を構成するひとつのエレメントです。単独には存在しないのです。設計者はそのような建材の選択も含めていつも全体像を持ちながら建物に接しています。そういった目で見ている設計者の意見に耳を傾けた方が結局はいい製品の開発に繋がるものだと思っています。
ある大手建材メーカーと協同で開発をしたこともあります(グッドデザイン賞もいただきました)が、そこまで大げさにしなくとも、もっと身近に日常的に設計者の意見をくみ取られるような営業活動が必要だと思っています。



施工事例




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