Special Interview for Architects
2017年 秋号

【THE SPACE DESIGN】では、これからの住宅や商業施設における設計、デザインの動向を知り、そこで使用されるさまざまな建材アイテムの方向性を探るため、設計士、建築デザイナーを中心とするプロフェッショナルの方々に取材してまいります。

確かな技術に裏打ちされたノウハウをベースに、
直線的で透明なデザインの中に人の心を揺さぶるプリミティブな要素を組込みます。

Mアーキテクツ

前田 康憲(YASUNORI MAEDA)

一級建築士

〒249-0008
神奈川県逗子市小坪 5-23-8-8409 逗子マリーナ内

TEL:046-753-9001  FAX:046-753-9551

経歴
1954年 東京生まれ
1977年 東京工業大学建築学科卒業
1979年 東京工業大学大学院終了
1979年 清水建設株式会社 設計本部
2001年 ミサワホーム株式会社 商品開発部
2009年 ミサワホーム株式会社 CDO 所長
(CDO : Century Design Office)
2014年 Mアーキテクツ株式会社 代表取締役

どのような建築活動をされていますか?

 高級邸宅・デザイン住宅・豪邸・別荘建築等の注文住宅を中心とする建築設計事務所です。単に建築の設計だけでなく、家具・カーテン・照明・AV・ガーデニング等住空間に関わるもの全てをコーディネートします。
逗子マリーナのアトリエを拠点に活動しています。建築家ならではのモダンで端正かつ上質な住宅・別荘を得意とし、シンプルでいて日本的な感性を組込んだ住空間作りでグッドデザイン賞、東京建築賞、サインデザイン賞等受賞歴も多数ございます。


建築に対してどのような理念をお持ちですか?

 独特の時間的概念・宇宙観を持つ日本人は場所性を重んじ、家の中に常に宇宙や自然を取り込もうとしました。桂離宮をはじめ現代建築に至るまで日本の建築とその精神性は世界に多大な影響を与え続け、評価されています。
 確かな技術に裏打ちされたノウハウをベースに、直線的で透明なデザインの中に人の心を揺さぶるプリミティブな要素を組込みます。それは時間と空間の移ろいを大切にしてきたスピリットへのオマージュであり、現代における伝統の変換でもあります。日本的な感性を住空間に組込みます。

以上の理念のもとデザインをしております 。


手がけたどの家にそういった考えが表れていますか?

 『数寄の家』です。私の建築思想を具現化した典型的な家です。
 都会で高い建物に囲まれた立地に対して大きいヒメシャラの木を植えた中庭を中心に住空間を設けています。また、外から見えないサングラスの様なガラスを使って道路向かいの公園の大きな桜を楽しむ日本文化の「借景」という手法も使っている「和」の精神性を組込んだシンプルモダンな住宅です。


他にも、そういった家はありますか?

 『CASA BARCA』でしょうか。湘南の丘の上の土地でパノラマに海が見えるので、海に向かって柱や壁を取り除き、美術館に使う透明度の高いガラスで構成し、外のテラスで海を眺めている様な内部空間を作りました。それを実現するのに特殊構造技術によって5mのコンクリートの屋根スラブを海に向かって跳ね出しています。


今後、どのような家を建てていきたいですか?

 自分の建築思想は普遍と思っていますので、あとは如何にクライアントのライフスタイルをより豊かにするお手伝いが出来るかという思いです。また、その建築ができる事で周りが刺激され、街並み自体も豊かになる事を願っています。

設計事例