メーカーインタビュー
細田木材工業株式会社
限りある天然資源としての木材。
長い歴史を重ねてきた木材の街「新木場」はいま、時代の流れに沿うべく
新たな舵取りを模索し、動き始めている。
2014年 3月
インタビュー / 建材ナビ・アートディレクター

木材の街「新木場」を長年支えてきた企業への取材を通して、ものづくりの原点を探るシリーズがスタートした。
本日は、北洋材の製材会社として昭和6 年に創業以来、戦前、戦後の混乱も乗り越え現在まで、新木場を象徴する 木材会社として変遷と進歩を重ねてきた『細田木材工業』の皆さまにお話を伺ってきた。自ら「付加価値創造型企業」と 位置づけ、変容する時代のニーズに応じた付加価値を追求し続ける企業である。

 

木材加工、木材施工の先駆的な存在である「細田木材工業株式会社」様は、常に時代の変遷を先読み、新たな付加価値の創造に邁進。特に注目すべき、IT を駆使した情報発信に力を注ぐ先進性についても、忌憚のないご意見を経営陣の皆さまに語っていただきたいと思います。

話し手の皆様(登場順 /取材記事中敬称略)

■代表取締役社長 細田 悌治
■専務取締役   奥村 永徳
■開発部参事   中谷 要

■ 会社概要
社名: 細田木材工業株式会社
代表取締役相談役 細田 安治
代表取締役社長 細田 悌治
会社創業: 昭和6年11月
所在地: 〒136-0082
東京都江東区新木場2-5-3
■ 営業所・拠点
中野営業所
〒164-0001 東京都中野区中野4-14-9
湘南営業所
〒250-0111 神奈川県高座郡寒川町一之宮6-1-2

  「天の恵み」である木材を社会の役に立てる使徒として、また「木のソムリエ」として一丸となって目指すものは

細田木材工業株式会社

― 今回の企画は、木材供給において歴史ある土地として「新木場」をクローズアップし、その歴史とともに歩ん でいらした様々な企業様にインタビューしております。建材ナビというネットメディアを通して、皆さまのビジネ スの動向を様々な角度から発信してまいりたいということで、まず、御社の始まりからお話を伺えればと思います。

細田: こちらの案内にありますように弊社は昭和6年北洋材の製材会社として私の父、細田三郎が新木場の前身であります江東区木場で創業したのが始まりです。
戦後、製材は南洋材になりましたが、其の後これに加えてフローリングブロックなどの木工、ボディ材などの人工乾燥、銘木ツキ板、天然木化粧板、床の間材、化粧貼り集成材、輸入フローリング、ウッドデッキなど、その時どきに応じた製品を開発し、そして木工事と事業を進化させてきました。
平成になってからはウッドデッキ、フローリングなどは材料の輸入から自社での加工塗装、工事までという木材の輸入元の原材料から工事の仕上がりまでと言う一貫体制が出来上がったのです
細田木材を一言でいうとすれば、その時々の変容する時代のにニーズに応じた「木材の付加価値創造企業」と定義しています。

― 御社にとって現在、中心となっている、あるいは最も力を注いでいる事業といいいますと?

細田:現在中心となっている製品としてはウッドデッキ、フローリングと集成材を中心とする造作材などの加工と工事です。更にこれからは不燃木材、アセチル化木材などの高付加価値製品のウェイトを高くしたいと思っています。
又国産材等に地元東京の多摩産材製品の開発、導入活用に取り組んでいます。

― 御社のホームページには、デッキ、フローリング、リフォームなど、施工例が豊富にあり、これは一般ユーザー も意識されて発信していらっしゃるのでしょうか?

細田:そうですね、最初は設計事務所向けのホームページということでしたのですが、最近はエンドユーザー様からの問い合わせも増えまして、自然にそのような方向になっていきました。メールマガジンも毎週1 回必ず配信し、 営業スタイルや情報発信にもIT を積極的に取り入れています。

― メルマガは社員さんが毎週順番に担当されているそうですが、内容は業務のことが中心ですか。また、受け 取る方は、やはり一般ユーザーさんでしょうか?

細田:内容は業務の紹介です。こういう現場をやったよとか、このような新しい塗装をやった、こういう難しい加工をやった、こういう施工をしましたよ等々ですね。 社員から出てきた情報を中谷参事が編集しページを作り上げています。

中谷:受け取る方、つまりこちらが配信している方は基本的にはメールマガジンを送らせていただいて いる過去に私どもの営業、もちろん社長も含めて、名刺交換をさせていただいた方です。メールアドレスを登録させていただいて、配信させていただいています。現在名刺登録している方は1万弱ですが、実際に配信している数はもっと少なくなります。

細田:メルマガでそうした情報発信をすると、設計事務所の先生、業者さん、そして一般の方から実際に具体的なお問い合わせをいただきます。
弊社のやり方はIT で情報発信をして、あるいは一般の営業もして、それでいろいろなお客様のお問い合わせや質問にきちんと答えて、お客様には施工までやるということです。お客さまによって は自分たちでやりたいという方もいらっしゃいますが、弊社の強みは輸入元から製品を仕入れ、それをしっかりと管理しまして、品質的にも安心していただける製品を施工までできることだと 自負しております。

中谷:ITの発信に関して言えば、メールマガジンのほか、ファックスを配信したり、あとはホームページを見ていただいてということなのですが、私どもの今やっていることはネット販売というより、あくまでIT はきっかけであると考えています。
問い合わせをいただいたお客様に、今社長がお話をしたように我が社の担当者が出向いて説明をし、しっかり信頼関係を築いてから、注文をいただくというそういう流れで今はやらせていただいております。

―  御社のホームページに、会社が掲げる4つの信条がありますが、その中で「木材は天からの恵み」であると いう言葉に惹かれるのですが、具体的にはどのようなことを実践し、目指していらっしゃるのでしょうか?

細田:天の恵みである木材は環境に優しい素晴らしい資源です。それだけにその資源を大切に生産、販売、工事することが我々の役割です。具体的には、自然の木の良さを加工で塗装で工事で付加価値をつけて自然の木材の良さをさらに引き立てることが我々の使命であるということです。従って、ただ木材を右から左に流す販売をするのではなく大事に付加価値をつけてお客さまに提供することそれが木材を社会の役に立てることなのです。
二番目の「我々は社業の発展と自己の生活の向上を目ざし常に協力一致してことに当たる」。
これはここに書いてある通りでございますけれども。社業の発展と自己の生活の向上というのは、やはり付加価値事業展開をきちんとやれた結果として実現できるということでございます。

三番目の「我々は顧客には親切に製品は大切にそして品質第一にをモットーとする」
「顧客に親切に」については、2年ほど前からお客様のご要望に合った製品・施工を提供するという意味合いを込めて自分達を「木のソムリエ」と名づけ、お客様のお好みに合うワインを提供するソムリエのように、私たちもお客様に接する取り組みを始めました。そして、木のソムリエとして実際に営業した成功した事例をみんなの前で発表して、毎月ベスト成功例を表彰してるというようなことをしています。
ファーストコールカンパニーという言葉が今よく言われますよね。今我々が目指しているのは、何かあったらまず細田へ、木材のことがあったら何かあったら、まず細田へというようにお客様に思い出していただけるような会社になることです。そのためにはもう一度木材の勉強をし直そうと、もう一度、本当の意味での木のプロになろうということで、木材の勉強を毎日やっています。一日一学と称して。一応教科書があるのですけど、それを写して自分なりにちょっとした所感を書いてというような方法でやってます。
あと、品質第一という点につきましてはISOの9001を12年前に取得しまして、細田木材の品質を確立しております。

四番目の「我々は健全な精神と健康な生活を保持し、常に安全な作業を心がける」ということはもうここに書いてある通りでございます。具体的には5S。整理・整頓から清掃・清潔・躾という5Sの推進を、工場 はもちろん職場全体でやるようにみんなで進めております。この四つの信条が私たちの会社の基本的な哲学になっています。ここからすべてスタートにしています。