メーカーインタビュー
協和木材産業株式会社
限りある天然資源としての材木。
長い歴史を重ねてきた材木の街「新木場」はいま、時代の流れに沿うべく新たな舵取りを模索し、動き始めている。
2013年 7月
インタビュー / 建材ナビ・アートディレクター

木材の魅力を積極的に発信するツールとしてネット活用に期待

― なるほど、一般の人たちがわかりにくい原材料としての木材の専門家が集まるところ、それがここ新木場というわけですね。

河合:そうです。でも実際には皆さんに木材をアピールする場がそれほどあるわけではないのが悩みどころですので、「建材ナビ」を通して、木材のことをあれこれ発信していきたいと思っています。
 基本的に昔の広葉樹業界というのは、ある意味、閉鎖的な業界だったと思います。通常のお取引では、なにかしらの契約書、売買契約書などを交わして、そこにお互いに署名するという、他の業界では普通に行われている習慣がなかったのです。
 ただ、信頼関係というか、よほどの大きい契約か長期計画でする事業のときなど以外は、売買契約書も交わさない、信頼関係だけで成立していた、いわば、文化のようなものだったのです。
 だから当時一見さんというお客様はいなかったと聞いています。そのせいか実際初めてのお客さんにはつい、構えてしまうみたいな場合があったことも確かですね。

― 売買契約書も交わさず信頼関係だけで成立しているような特殊なこの業界ということですが、インターネットの浸透などで、今後変わっていくという展望はお持ちでしょうか。実際に途中経過ではありますが、「建材ナビ」 で御社をご紹介した結果、お問い合わせや資料請求、御社HPへのアクセスなどが増えてきているのですが。

河合:今まで信頼関係 でやってきたものですから、ネット販売ということになると、行き違いなどが心配になる部分もあります。実際に、来ていただいて、見て、触れてこれだと思っていただきたいというのはあります。
インターネットのいいところ、例えば、全国的にアピールできるというのは魅力だと思いますが、フローリング材などの半建材ともいえるものはさておき、カウンターや内装材などは、ぜひ来て実際に見ていただいてから決めてほしいというのはあります。
 木材の選定から、コストの面など私たちも力を入れて少しでもお客様によいものをご提供したいという思いでやっていますので。木にもいろいろ表情があり、売れる木、いわゆる人気の高い木以外にも、木肌や色合いに味わいのあるものもあり、それが好みだというお客様もあり、いろいろで10人10色ですが・・・。
 私たちも木に愛着があってこの仕事をしていますが、好みは色々です。

― 「建材ナビ」で無垢材の良さ、価値観をPRするためには、他の大量生産が可能な建材とは違う方法で、例えばユーザーさんの無垢に対する声や意見を取り上げて行くようなことをしていかなければと思います。売り手と 買い手の相互コミニュケーションを図ったり、一緒に作り上げて行くような手法がよいかなと感じます。

河合:木材販売業者も各社それぞれ変化を遂げてきて、今があると思います。弊社においてもただ木材をそのまま販売することから加工も一緒にやるようになり、目的に向かっての展開はしてきました。今後の展望として、弊社協和木材産業は表舞台に出る事が目的ではなく、あくまで裏方として、良いものを提供することに徹しようと思います。
 表舞台に立つという事は限りある資源がゆえ、逆に良いものが提供できなくなるからです。売ることや数に追われ、がさつになって行き、供給の質が低下する恐れがあるのです。お客様の要望に丁寧に答え、結果喜んでいただくというのが私たちの会社の存在価値であり、お客様が必要としてくれる会社でありたいという願いがあるからです。販売から販売後のケアまできちんとお客様に提供し、いわば縁の下の力持ちのような存在であり続けるのが私たちのポリシーです。 昔の新木場は木材業者が700社くらいあったそうです。現在はその半分にも満たないのが現状です。
 近年東京というのはモノを作る場所ではありませんが、大きなマーケットとして新木場地の利は便利だということですね。ここには人は住めませんが、都心に近いですから流通業などが多いですよ。でも新木場において、木材だけで今後やっていくのは難しいのではないでしょうか。いわゆる流通の基地としての役割や、木材だけに限らず様々な物流の拠点として発展していくのが良いと思います。
 新木場という木材の街としての知名度はありますが、ハウスメーカーさんや家具のようなショールームを作るのも容易ではありません。そこで今回「建材ナビ」が私たちとユーザーさんのよい窓口となって、もっともっと木材の良さを知っていただくようになればな、と願っています。
 過去にそういうアピールのすべがなかったので大いに期待していますよ。

― ありがとうございます。今後多くの方にここ新木場の良さを知っていただくよう努力させていただきます。