メーカーインタビュー
協和木材産業株式会社
限りある天然資源としての材木。
長い歴史を重ねてきた材木の街「新木場」はいま、時代の流れに沿うべく新たな舵取りを模索し、動き始めている。
2013年 7月
インタビュー / 建材ナビ・アートディレクター

扱いにくいゆえの存在価値

― 針葉樹と広葉樹ではずいぶん手の掛け方が違うものですね。

河合:針葉樹も含め木材全般的に管理は大変ですが、広葉樹は本当に乾燥の過程でのリスクは多いですね、割れたり狂ったりと・・・。半年から1年天然乾燥した後、1ヵ月以上人工乾燥し、そこから初めて売り物になるわけですから。言ってみれば回転率は12カ月とか12.5カ月とかになるので、効率はよくないですね。
 実際に丸太から内装に使える木が出てくる割合は20%~ 30%くらいとなります。さらに工場で加工する段階で、その20 ~ 30%のうちの50 ~ 60%が歩留まりとして残ります。そして後は仕上げですが、その仕上げの段階でさらに減るわけですので、一体1 本の丸太からどれだけ取れるのかと考えると、本当に価値のあるものというのがお分かり頂けると思います。家具になる原料などは比較的無駄なく使えるのですが、内装の場合はある程度の長さが必要だったりで、それだけでも内装材に使う場合は価値のあるものだといえます。取扱い業者からみて材木と建材との一番の違いは何かなと考えたのですが、木材は環境による変化がある一方、建材の方は木材と違って狂わないですし、使い方や便利さなど追求してよいところをアピールしやすい、つまり扱いやすいところが一番の違いかなとも思えるのです。

― それだけ手が掛かっても広葉樹にこだわるのは、なぜでしょうか。

河合:木材は扱いにくい半面、そのものの存在価値というようなものがありますから。自己満足かもしれませんが、お客様に満足して使ってもらえるという自負があります。うちのように実際にお客様に木材を原料の段階で見てもらって、それを形にする。限界はありますが、それをすることによってやはり、施主の方が原料から選んだものを加工して使うことに愛着を持ち満足感を得るというところがいいのだと思います。
 私たちも木材の製材のため北海道などへ行き、あれこれ選びながら回っている時に、感動や喜びを感じています。施主の方にも、木材を原料の段階から見て選んでふたつとないものの価値を感じてもらえたらと思います。カタログに載っている写真だけでは何とも言えない場合でも実際に見て触っていただければその良さや、違いを実感していただけるものと思います。

― 本当にそうですね、やはり写真では良さを実感できないことが多いですね。実際に、御社には施主の方が見に来られたりすることもございますか?

河合:そうですね、最近増えていますよ。やはり、加工までやるようになってからですが、以前は製材品を販売するだけだったのですが、時代の流れとともに必要性に応じて利便性をより追求するために、ここで加工までやるようになっていきました。他で製材を購入して、加工をする為にまたどこかの場所へ持っていくというのも手間がかかる事です。それを1箇所でやれることでお客様も満足して頂けていると信じていますし、弊社のメリットにもなっています。
 協和木材産業株式会社という会社がお客さまにとって必要である存在でなくては意味がないと思います。つまりお客様が要求していることに応えていける企業であることが、ひいては従業員も幸せ、会社も永続して行けることなのだと思いますね。
 無垢材というのはなかなか一般的には入手しづらいもので、理想のイメージに近い色や形を注文通りに探し、提供させていただくということも価値のひとつだと思います。